文先生は本当は「親日家」であった!(1)

 「日本は神側に立てられた国家」第4章(1)より
戦争は誰が先に始めたかと言うと、世界的なサタン側である枢軸国家が始めた。 サタン的エバ国家である日本が韓国を中心として東洋を占領。大東亜共栄圏は神の理想を先取って、その理想を実現しようと思って出たものだね。天照大神の女の神。八百萬之神。多神教国家が日本である。(祝福家庭と理想天国Ⅱ    P886  全体蕩減)

 文先生の御言の中には、日本がとても悪い国(サタン的国家)であったとの表現が度々出てきます。その中にはかなり辛辣で感情的なものもしばしば見受けられます。 さらに重大な問題は、普通に聞くと、史実に一致しない誤った指摘も数多く見受けられるということです。この御言に関して詳細な説明はここでは控えますが、史実からいくつかの問題点を指摘すれば、日本が韓国を中心として東洋を占領しようとしたのではなく、欧米やロシア(後のソ連も含む)のアジアの植民地化政策が初めにありました。朝鮮半島や日本に対する策略に引き込まれてそうなったというほうが正確だと思います。

 また、一方的にサタン側の枢軸国を取り上げて批判できるものではなく、西欧キリスト教圏における数多くの複雑多岐に渡る歴史的対立が大戦争へと発展したという見方もできます。

第一次世界大戦はヨーロッパ戦争と呼ばれ、日本はイギリスの度重なる要請により少し参加した程度ですし、第二次世界大戦も元々はヨーロッパ圏で起きた戦争であったことは確かです。

日本が主導してアジアにおいて打ち立てようとした「大東亜共栄圏」は、特にイギリスやアメリカの植民地支配から東アジア・東南アジアを解放し、日本を盟主とする共存共栄の新たな国際秩序建設を目指したもので、その目的自体は決して批判されるたぐいのものではありません。事実、太平洋戦争の後、日本に刺激され、あるいは日本の援助のもとにアジアの国々は欧米から独立していきました。 

再臨主が日本を批判しているかのように受け取れる御言を聞く(読む)と、客観的評価としては〝文先生は徹底的な反日主義者で歴史の正しい知識を持ち合わせていない人〝との印象を持たれても仕方がないように思います。まして、文先生を再臨主と認めていない一般の人や、日本の公安関係者や歴史家にとっては、〝盲目的反日主義者〝として要注意人物に映るに違いありません。 

文先生をメシアだと信じる私たち日本人食口としては大変心苦しいことです。さらに悲しいことは、原理講論や文先生の御言を学ぶことにより全世界の食口が〝日本は歴史的にとても悪いことをした国だ。メシアさえもそれを認めている!〝と堅く信じてしまっているということです。その上、多くの韓国人幹部の方々が世界中で反日的発言を繰り返しており、一層ひどいに日本観が浸透しています。 

エス様は敵をも愛する 弟子たちに指導されました。

「敵を愛し、憎む者に親切にせよ。呪う者を祝福し、辱める者のために祈れ。あなたの頬を打つ者には他の頬も向けてやり、あなたの上着を奪い取る者には下着をも拒むな。あなたに求める者には与えてやり、あなたの持ち物を奪う者からば取り戻そうとするな。」(新約聖書 ルカ6章27節)

 文先生も、1973年11月30日に、ウォーターゲート事件で糾弾されているニクソン大統領を擁護する声明、「許せ、愛せ、団結せよ」をアメリカの有名新聞に掲載し、愛と赦しの精神をもって神願いに一つになることを訴えられました。 

エス様や文先生が、人類を「真理」「愛」により救済しようとされる、神の子=メシアであられるならば、まず、事実をご存知でないとは考えられません。そして、さらには救済の本質が「真の愛」によるものであることは当然認識しておられるはずであり、それこそが、「救世主」であり、「真の師」「真の父母」たる存在ではないでしょうか。それにもかかわらず、なぜ、日本を悪鬼か怨讐のごとく責め立て続け、史実を無視した韓国人幹部の感情的な反日発言を放置しておられるのでしょうか。 

この疑問に対して、私たちは成約原理的観点から、文先生の御言は、「暗示」「比喩」 による「暗号的な表現」になっているという前提に立って研究を進めました。そして、その背後に隠された「摂理的原理観」を知れば、実はそこには深い意味があり、本当は、〝文先生は大変な親日家〝で、日本を最も愛しておられたことがわかってくるのです。 

そのことを論理的に理解するために、まず蕩減復帰原理について簡単に復習しましょう。 

人類始祖の堕落は、長成期完成級の位置で、アダム・エバ・ルーシェル天使長の三者間で起きました。そして後孫の数々の失敗の歴史が経過している間に、地上にはサタン国家が構築されました。そのため、神の選民イスラエル民族は、約4000年前サタン国家の支配下で奴隷時代を過ごさざるを得ませんでした。

しかし、モーセに率いられ出エジプトすることで、サウル・ダビデ〝ソロモンの三代をかけ国家建設に成功しました。喜びも束の間、ソロモン王が腐敗堕落した結果、イスラエル統一国家にサタンが侵入し、国家は分裂し崩壊してしまいます。結果的に主権が持たないイスラエル民族圏の辺境の地、ナザレにイエス様は来られ、選民の無知や不信仰が原因となり十字架上で殺害されたのでした。

この歴史は、再び悲しい同時性として、第二イスラエル選民圏であるキリスト教においても繰り返されます。

フランク王国の分裂によりキリスト教統一国家が分裂し、〝中世暗黒時代〝と呼ばれるほどにサタンの侵入を受けたカトリック教会は、メシア再降臨準備時代に植民地化や奴隷貿易で世界中の多くの人々を虐殺しました。

さらには、再臨主が誕生される直前には、キリスト教国家圏を中心に第一次世界大戦(別名ヨーロッパ戦争)が勃発し、兵士の戦死者が1000万人前後、非戦闘員が戦闘の直接的・間接的な結果として約1300万人が死亡しました。

果たしてこの世界大戦を指して、原理講論の主張する

・「神の三大祝福を復帰すると蘇生的な蕩減条件」

・「再臨主の誕生を迎えるための個性復帰の基台」

・「天の側の民主主義の蘇生的な基台」

と定義づけることができるでしょうか?実際の武器で戦うのではなく、〝神とサタンの思想戦〝でなければならないという文先生の観点からも考えてみる必要があります。

 1919年6月、ベルサイユ条約の調印された約半年後に、キリスト教文明社会から遠く離れた辺境の地にある朝鮮半島に再臨主は誕生しました。しかし、文先生は、25歳の時、準備されたキリスト教の中心人物の失敗により、十字架の道である興南強制労働所へと送られたのでした。 

神が再び人類を救済するためには、「蕩減復帰原理」に則って、堕ちていった「状態」 「経路」「位置」を取り戻さなければなりません。故に、失敗した第二イスラエルキリスト教圏に代わる第三イスラエル選民圏としてサタンが侵入しない基台を〝再び〝必要としました。それが、「世界基督教統一神霊協会」だったのです。

 イエス様はユダヤ教を捨てて、新しいキリスト教を中心として、霊的でありながら出発したと同じように、キリスト教が反対した場合には、新しい方向を通して二度、そのキリスト教の基台を作り変えたという基準を作らなければ、復帰実体蕩減基台を作ることはできません。それを今まで成そうとしてやったのが統一教会の先生だよ。世界的統一教会なんだよ。

(御旨と世界 P159 真の父母と我々) 

キリスト教が失敗したため、文先生ご自身が再び蕩減復帰の「条件基盤」を取り戻さなければならない立場に立ちました。それは、どのようにして復帰されるのでしょうか?御言には次のような内容が説明されています。 

キリスト教の歴史は新婦圏復帰の歴史です。連合国とはキリスト教文化圏を中心とした世界です。新婦圏の世界が先生に反対したのでヤコブ家庭から始まった4000年歴史を400年に蕩減しなければなりません。しかし、先生は400年は生きられないので、40年の一代期間にしなければなりません。4000年歴史を40年に蕩減復帰するのです。(ファミリー95/1  P10 第35回 真の万物の日) 

本来、新郎として来られる再臨主を迎えるための歴史は、新婦圏としてのキリスト教の基盤を作らなければなりませんでした。それは、そもそもイエス様を迎えることに失敗したユダヤ教の2000年の歴史を蕩減復帰するためのだったので、合計4000年の歴史がそこにあったことになります。この歴史的失敗を取り戻すために、4000年を40年に縮めて、文先生の「一代期間」に蕩減復帰しなければならなくなったのです。 

ここで、見落としてはならないのが、「新婦圏の世界が先生に反対した」となっているところです。これは、今までの統一教会で教えた原理講論と真逆な説明になっています。すなわち、本書の3章から4章で説明したように、中世カトリック時代に既にキリスト教にサタンが侵入していたことから考察すると、この文先生の御言通り、本来準備されていたはずのキリスト教新婦圏が再臨主の摂理を破壊する立場に立っていたのでした。

 神側の枢軸国家である「英」「米」「仏」は、 朝鮮半島に再臨主を迎えるために一体何を行ったのでしょうか。再臨主誕生の直前までアジアでの植民地争奪戦を繰り広げ、イギリスは麻薬を得るために清とのアヘン戦争を起こし、上海や香港を制圧しました。その結果、清は朝鮮を領土を求め軍隊を進行させてきました。日本は国家防衛の為に朝鮮の独立を助け、日清戦争に至りました。この戦いの勝利により、中国が毛沢東によって共産化されて行く時に、韓国は民主主義国家の立場を守ることができたと言えます。

 また、イギリスやアメリカは、日本を利用するために第一・第二次世界大戦に引き込んだ張本人でした。(このことに関しては立場によって様々な捉え方があり、原理的・史実的観点からさらに精査し実証する必要があると考えています) 

明らかに、キリスト教は「メシア再降臨準備時代」の摂理に失敗していたのです。そのことが大きな原因となって、来られた再臨主は荒野に追いやられ、新たな新婦圏としての基盤を作り直さなければならない立場に立たされたと考えられます。

1995年の1月に行われた「男性訪韓修練会」の御言集には、神側に立つべきキリスト教文化圏が反対したために「英」「米」「仏」に代わって「日本」「ドイツ」「アメリカ」が立てられたことが、明確に記述されています。

 今どういう時期かというとすべての国家を代表して、四大国を選出した。韓国はアダム国家であり、エバ国家は日本である。なぜか。キリスト教文化圏が反対したからである。反対しなかった場合には、イギリスがエバ国家であった。第二次大戦において、アダム国家はアメリカで、エバ国家はイギリスであり、天使長国家はフランスであった。しかし、神側のキリスト教文化圏が反対した。だから、サタンが頭を持ったんだから、尻尾を天が取らなければならない。(中略) 尻尾がどれかというと(第二次大戦におけるサタン側の)アダム国家であるドイツだよ。それから、エバ(日本)だよ。それから天使長国家。そういうふうになっている。(祝福家庭と理想天国Ⅱ P889 全体蕩減 1983年  )  (御旨と世界 P871) 

先生を英米仏が追い出したので、サタンが上の方を取ったので、神様はサタンの使い残しを取らざるを得ないのです。日本自体も戦後はみんな焼け野原になってしまったし、ドイツも焼け野原になっていたのです。そこになぜアメリカを加えたのかというと、アメリカは先生の怨讐であり、神様の怨讐だからです。文先生を追い出したチャンピオンなのです。(男性訪韓修練会御言集 P262 蕩減復帰の峠を越えましょう 1995年) 

興南から〝文先生が生きて復活された後の摂理〝として、「日本」エバ国家」として立てられることとなりました。それは、本来神側に立ってメシアは迎えになければならないはずの英米仏が、文先生をキリスト教選民圏から追い出し、摂理的使命を失敗してしまったためでした。

神の人類救済の実体的な摂理のためには、実際に再臨主を国家主権で守り、神と共に文先生が主管することのできるキリスト教文化圏の国が必要だったのです。

統一教会では原理講論を通して、 第一・第二次大戦の基台国家については学んでいましたが、第三段階の神側の連合国については、あまり聞いたことがありませんでした。しかし、文先生の説教集には上記のように明確に語られていたのです。

 本来、神側に立てられるべき頂上の国家「英」「米」「仏」をサタンが奪っていったので、「神様はサタンの使い残しを取らざるを得ない」立場に立たれ、第三イスラエル時代は新たな三ケ国「ドイツ」「日本」「アメリカ」を神側の「アダム」「エバ」「天使長」国家として摂理の中心に置いたのでした。中でも、アメリカは先生の怨讐あり、神様の怨讐だからです。文先生を追い出したチャンピオン」という理由で、再び新たな基台に組み込まれたと明確に述べられています。

 そのことを裏付けるように、日本やドイツは第二次世界大戦で最も悲惨な状況に追いやられ、国土が焦土と化したにもかかわらず、その後のわずかな期間で世界の一等国へと上り立ちました。それは、両国の民族性の優秀さや戦後努力だけでは測れない、神の摂理的な導きなくしては成し得なかったことでしょう。

アメリカは、戦後の韓国や日本で何をしたのでしょうか?韓国には、アメリカで徹底的な反日教育を施された李承晩を大統領に立て、日本では左翼マスコミや日教組の放任による徹底的な自虐史観教育進め、古来より日本にあった良き精神文化の抹消を行いました。現在、日韓両国が対峙せざる得ない原因を作り出したのは、アメリカの政策によるものであったと言っても過言ではありません。

 第二次世界大戦の後、「ドイツ」「日本」「アメリカ」が、第3イスラエルである統一教会時代に神が用いる選民国の代表国家として立てられたのですが、その中でも、日本にはエバ国家」という新婦圏を代表し、新郎であるメシアを迎えるために最も重要な統一国家の構築を担うべき国家としての使命が授けられたのでした。

 そして、日本は「4000年歴史」を「40年に蕩減復帰」するために、第一・第二イスラエル選民が成せなかった「信仰の基準」「国家的基盤」を取り戻すための重大な蕩減復帰の役割を担ったのです。

ここまで記述した段階で、神側に立てられた中心国家の行くべき蕩減復帰の道がどのようなものか、原理的観点から考えると答えが見出せると思います。それは、一言で言うならば想像絶する蕩減的苦労を背負う運命に誘引されるということです。再臨主が歩まれる蕩減路程は、4000年を40年で完全蕩減するというのですから、聞いただけで普通の感覚では不可能だと思われる挑戦です。当然そこには、生死を懸けた困難が待ち受けていることがわかります。 

「日本は神側に立てられた国家」第4章(1)より